【ADHD】ストラテラを服用した結果

こんにちは。

ADHDの大学生ラッコです。

今回は大学1年の秋から春にかけて半年間、ストラテラという「注意欠陥・多動性」に効果があるといわれる薬を服用した体験について書こうと思います。

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薬を飲むきっかけ

薬を飲みたいと初めて思ったのは、ADHDという診断を受けたのは高校三年生の時です。毎日のうっかりに悩まされていた私は診断が出たことに少しホッとしながらも、同時に「普通の人より能力が劣っている」という事実を突きつけられたかのようでひどくショックでした。そこで、自分なりにインターネットや図書館で本を借りて調べると、ADHDとは一種の脳機能障害であるという見方が強まってきている事実に行きつきました。

 

だったらほかの病気と同じで治療すればいい。

 

それが当時の私の答えでした。

しかし薬の服用には保護者の承認が必要でした。

親は猛反対。そもそも私がADHDであるということも、診断が出ているにも関わらず信じてくれませんでした。また、親は過去に親類をうつ病で亡くしていることから、精神科から処方される薬に不信感を抱いていたのです。

 

その時は親がかたくなに認めなかったため、薬を飲み始めることはできませんでした。

そして彼らが私がADHDだと認めてくれることもありませんでした。

 

転機が訪れたのは大学一回生の夏でした。

その頃の私は塾講師のバイトをはじめ、自分のミスや勘違いの多さや、仕事の遅さに辟易していました。

初めてできた彼氏にそれを相談すると「もしかしたらADHDじゃない?もしつらいことがあるんだったら、病院で診断を受けてみたらいいんじゃないかな」と、言われADHDASPについて書かれた本を手渡されました。

 

彼が後押ししてくれたこともあり、大学の保健センターに紹介してもらった病院へ行き、再度診断をいただき、親に相談しました。

 

今度は二回目の診断であり、かつ彼氏や友達から見ても「ADHD」だと思われることがたくさんあることを一生懸命説明することで、ようやく説得することができました。

 

長い前置きとなりましたが、ここからが私のストラテラ体験記となります。

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ストラテラ服用体験記

 

 

はじめは一日一錠40mg を二週間分処方してもらいました。

 

処方してもらったその日に飲み始めました。

飲んですぐに、頭の芯が変にさえていて、なのにどこかぼんやりするような感覚がありました。たとえるなら徹夜明けなのに妙に頭がさえている早朝の感覚とでもいうか…うーん。

その日のバイトはミスが少なく済みましたが、それが薬の効果かどうかははっきりとはわからないというのが正直な感想でした。

ほかの人のようにそれまでごちゃごちゃしていた頭の中がすっきりする感覚や目に見えて集中力が上がることはありませんでした。

 

一週間を過ぎたころ、副作用が表れ始めました。特に困ったのが、「吐き気」「口の乾燥」「不眠」の三つです。

吐き気は薬を飲んだ直後から3時間ほど続き、毎日むかむかと闘わなければなりませんでした。

また、塾講師のバイトをしていたので「口の渇き」にも悩まされました。生徒に指導中も水筒を近くに置いておかないと口の中がぱさぱさで声がうまく出なくなってしまうのです。

そして最も深刻だった副作用が「不眠」です。まず寝付くのが難しい。カフェインを含んだ飲み物を大量に飲んだ夜のように、「眠気はあるのになぜか頭の芯はさえている」という苦しい状態が続きます。そしてやっと寝れたと思っても夜中に突然爽快な感覚でスッキリ目が覚めて、また眠れなくなってしまうのです。朝の寝起きがよくなったのは助かりましたが、夜眠れないことで日中常に眠気がある状態が続きました。

 

2週間後、不注意の改善があまり見られないことを主治医の先生に話すと80mgの処方を出してもらいました。

 

一日二錠飲み始めると、「変に頭がさえる感覚」が強くなりました。また副作用として体が浮足立つようなふわふわとした感覚がすることもありました。

肝心の集中力の変化ですが、確かにミスは減っていきました。

仕事に慣れてきたこともありますがそれ以上に、薬が効果を発揮していたのだと思います。

しかしなお、人より仕事が遅かったり、要所要所でケアレスミスをしてしまうのは改善しませんでした。半年間服用を継続し、様子を見ましたがミスが治りきることもなく集中力の劇的な改善も見られなかったため、バイトを辞め、薬の服用も停止しました。

服用を辞めた理由

服用を辞めたことに関して後悔はあまりありません。

なぜなら、薬を服用していたことによるメリットよりもデメリットのほうが多く感じたからです。メリットは「集中力が増すこと」「できることは全てやっているという満足感を得られること」の二つでした。

一方、デメリットは「副作用」と「自分らしさがなくなること」でした。副作用だけなら仕方がない、と納得できたかもしれませんが私は「自分らしさ」が失われていくことに耐えられませんでした。

 

実は私はストラテラの服用を始めて自分の良いところにも気が付きました。それは、興味関心のある分野についての異様な好奇心や新しいことを次々に思いつく力です。今までそれを自分の特別な能力と考えたことはありませんでした。もちろん、それによって自分が恩恵を受けていたことにも思いいたっていませんでした。

 

しかし、ストラテラはこれらの私らしい「能力」をすべて封印してステータスを「集中力」にすべて持って行ってしまいます。

私は薬を飲んでいる間「集中力」の代償として発想力は興味をもってワクワクする体験を失っていました。そして失ったことによりそれが自分の大切な個性で、人にはない特別な「能力」であることにも気が付いたのです。

 

そこから、きっと自分の個性を生かした働き方を模索する方向へと考え始めました。長年の夢である中学校の英語教師はあきらめがたいですし、あきらめたくありません。しかし、一番優先すべきは「自分が幸せに働けること」なのだと思います。

 

以上が、ストラテラを服用していた体験記でした。

飲んでいた時のことは日記に残してあるので、一日単位で振り返ることができます。

質問や意見がある方はコメントしてくださるとうれしいです。

私個人の体験や考えとしてお答えします。

また、ちょっとした感想でも書いていただけるとモチベーションになります!

 


 

 

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【持ち物】忘れ物をなくす方法

こんにちは。

田舎の大学に通うADHD女子大生のラッコです。

今回は長年悩まされてきた「忘れ物」について書こうと思います。

小学校のころから「水筒」「教科書」「ノート」「筆箱」「体操服」はたまた「カバン」までほとんどあらゆるものを忘れてきました。
ADHDであろうとなかろうと、世の中に忘れ物をしない人は一人もいないだろうと思いますが、私は極め付けでした。

様々な対策を打ちましたがなかなか効果が出ず、試行錯誤を続けてきた結果、最近、忘れ物がかなり軽減する方法を発見しました。
せっかくなのでここに書いて皆さんの生活の役に立てればと思います。


目次


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忘れ物をしてしまう理由

人によって忘れ物をする理由は数多あることと思いますが、私が忘れ物をしてしまう要因のほとんどは以下の三つによるものでした。

1.朝慌てて準備する
2.持つ必要があることを忘れている
3.持つ必要があるのにどこかになくした

そこでこの要因を排除すべく対策を講ずることにしました。
個人によって理由は様々と思いますが、何にしてもまず自分が忘れ物をする要因を突き止め、そのうえで最も有効な対策を打つことが一番だろうと思います。

忘れ物対策

私の場合はまず、「朝時間が無くなって慌てて準備する」ことを改善することから始めました。
夜に準備をしておくことを検討しましたが、携帯や充電器など出発の直前まで使っているものがあるため却下しました。

最終的にモーニングルーティンを形成することでこの問題は解決しました。

Wunderlistというアプリを使って、毎朝しなければならない行動と所要時間を見積り、出発時刻から逆算して起床時間を設定したのです。
見積もりが甘いことを考慮に入れ「予備時間」あらかじめ設定しています。

このアプリは本来ToDoリスト作成アプリですが、このような使い道でも大変役に立つアプリです。
↓↓ 実際のルーティン。


朝起きてからこのリスト通りに行動することを目指すことで、「あれに手を出して、これもやって、あっあれわすれてた」という毎朝のプチパニックを解消しました。
最低限のするべきことと、その所要時間が記載されており、余裕と落ち着きをもって迷うことなく(考えることなく)スムーズに行動できます。




次に、「今日はあれ持ってこなきゃいけなかったんだ!」という「もっていかなければいけないことを忘れていた」ことから来る忘れ物を撲滅するために、あらゆる持ち物を書き出しておくことを思いつきました。

携帯のアプリでも手帳でも、紙に書いて壁に張り出すのでも、自分に合ったやり方で毎日見ることのできるところに書き出し、毎朝そのリストに沿って持ち物を準備します。

例)↓↓

そして、まずカバンからほとんどすべてのものを取り出し、リストに沿って物を入れていきます。

基本の持ち物を確認して入れていき、一度入れたら出しません。(重要です。ふと天気が気になって携帯をカバンから出して、いつの間にか流し台の上において忘れてたなんてことになってしまいます。)

次に、曜日ごとに異なる持ち物を入れていきます。社会人になれば曜日ごとに必要物が変わるのではなく毎日よりフレキシブルに対応しなければならないのかもしれませんが、学生であれば、これで必要最低限は抑えられるのではないでしょうか。



さらに、毎日つけている手帳に書き込まれた、変動的な持ち物をカバンに入れていきます。


(字が汚くて大変お見苦しいですが、自分にわかればよしということで必要なものはすべてメモする習慣をつけています。)

そして、最後の難関「あれっ!?あのファイルこの辺に置いたはずなのに!!」という、「持ち物をなくしてしまったことによる忘れ物」の防止です。
これには一番苦労しており、今なお悩み続けています。

しかし最も有効な方法は、「エリアを限定する」方法でした。

そもそも私は片付けが大の苦手です。
かたずけ自体が嫌いではないですし、下手でもないととは思うのですが、習慣化して「常にきれいな状態を保つ」ことができないのです。

そのため、いつも同じところにものを戻したり、同じところにものを保管しておくことが基本的にはできないのです。そこで思いついたのがエリアを限定することです。

家に持ち込んだもの、かつ今後家のそとにもちだす可能性があるものは絶対に部屋の一定のエリア以外にはおかないというルールを作ったのです。
↓↓青い線で囲まれた部分が、持ち物を置いても構わないエリアです。

このエリア以外の場所には持ち物となるものを置くことはないので、物を探すときにはこのエリア内だけを徹底的に捜索すれば簡単に持ち物を見つけることができます。

以上が私が自分の特性に合わせて行っている忘れ物対策です。
皆さんも自分の状況に合わせて最善の策を考えてみてください。
少しでも私の発想が参考になればと思います。



読んでいただいてありがとうございました。

【合理的配慮】社会がずるい?私がずるい?

こんにちは。

ADHDの女子大学生ラッコです。
今回は「合理的配慮」についての考えを書いていきたいと思います。


目次

合理的配慮とは

障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものである。
引用:外務省「障がい者権利条約」


合理的配慮とは一般的に↑↑↑このように定義された、障がいを持つ人が他の人と同じように(平等な環境で)生活を送れないということがないように「必要なサポート(配慮)」を行うことです。

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EQUALITY(公平)EQUITY(平等)

この絵は有名な「公平」と「平等」の意味の違いについて説明したものです。
左が「公平」、右が「平等」です。

「合理的配慮」とは、サポートが必要な人に他の人と「平等」な権利や機会が与えられるように配慮を行うことです。
確かに上の図をみると、右の「平等」の図がの方が合理的な「サポート(木箱)」の使い方でであるでしょう。

合理的配慮はずるい?‐使ってこなかった理由‐

今まで私は、合理的配慮というものを一切受けてくることはありませんでした。担任の先生や、ゼミの先生など必要な人にADHDであることを話しておいて「もし困ったことがあれば助けてください」という多少の布石は打つことにしていますが、日々の生活に関してサポートを受けたいとは思ってこなかったのです。

それは、ひとえに「私は配慮がなくとも自分で工夫してある程度の生活水準を維持できる」と考えていたからです。

私はあったことがありませんが、おそらくADHDと診断を受けた方の中には、何らかのサポートがなければ学校の授業や仕事、日々の生活をうまく享受できない方もいらっしゃることだと思います。

しかし、私にはどうにかこうにかできてしまうのです。
たしかに、私はとても「忘れやすくて」「うっかりしていて」「鈍い」人間です。

それでも、毎日手帳に細かく予定や持ち物を書いたり、ルーティンを作ったり、授業では前の方の席に座ったり、わからないところは友達や先生に聞いたり、それでなんやかんや「どうにかなっている」のです。友達や周囲の人からの私の総合評価は、ちょっと抜けてて天然だけどしっかりしてるという意見が大半です。

ですから、そんな私がADHDという診断を受けているからという理由から、特別な配慮を受けるのはなんだか「ずるをしている」ように思えたのです。

合理的配慮を受けると決めた理由

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私が授業料免除の申請書類を「うっかり」出し忘れて、申請不可になった時のことです。(つい先日)
↓↓その時の記事です。
adhdrakko.hatenadiary.jp

私が、合理的配慮に関する上記のような考えを、合理的配慮を勧めてくれた特別支援学習室の方に伝えると、こんな答えが返ってきました。

「君の意見は正論だけど、それで合理的配慮を受けるのがずるいと考えるのは違うんじゃないかな。そうやって努力で補っている人のもとの能力の低さを考慮しないのは社会の責任だよ。社会がずるい」


私には、努力が才能のうちなのか、外なのかはわかりません。

しかし、その方の言ってくれたことには何だかうれしくて涙が出ました。今までほとんどだれにも目を向けられることの無かった「私の毎日の努力」をその人がしっかりと評価してくれようとする姿勢が本当に心強かったのです。

もとの能力の低いAさんが、人の何倍も何十倍も努力して権利や機会、実力を得た。
そうやって生活を送るうえで、努力していてもどうにもならなくて失敗した「うっかり」に配慮を行うのと、そこまで努力しないでも同じ立場にいる人の「うっかり」をサポートするのとはやってることが全然違う。

後者は努力不足を責められるかもしれない。努力すればその「うっかり」がなくなったかもしれない。

しかし前者はどうだろう。それまで人一倍努力してきたことが「当然」と受け止められて、それでももっと努力しろと言われるのは正当だろうか。

Aさんにしたら、自分の努力を少しも認めてもらえず、もっと努力しろなんて怒られるのはたまらないものがあるでしょう。



この話を聞いてから、たとえ努力で補える部分があったとしても、それが「他の人が努力しないでも享受できるもの」だったら「自分も努力しないで享受したい」と考えるのは自然なこと。

そしてきっと、それを白い目で見る社会は、障がい者や弱者に血の滲む思いをして這い上がることを強いるインクルーシブとは程遠い社会なんだと思えるようになりました。

一見傲慢なようで、こんな考えを発信するのは何だか恐ろしいですが最初に示した「公平と平等」についての図で考えてみても、これは当然の考え方ではないでしょうか。

仮に、彼らは全員野球チームのメンバーで研究のために他のチームの試合を観戦しており、一番背の小さい子が、台のない状態で野球観戦をしていたとします。
その場合、彼は野球観戦をするためにずっと飛び跳ねながら見なければならないかもしれません。

そして、野球観戦が終わった後のミーティングで試合内容について考察する場面で一番背の小さい子は発言できません。ずっと飛び跳ねるのに疲れ切っていたし、他の人のようにうまく試合を観察することができなかったのです。

それなのに背の高い他のチームメイトが、何の配慮もなく試合をちゃんと見れていなかったことを責めて「もっと努力しろ」なんていうのはおかしいですよね。

周りの人は、合理的配慮をおこなうべきでしょうし、背の低い子は「自分が何らかの配慮なしに他の子と同じパフォーマンスを発揮できない」とわかっているなら、「配慮を自ら願い出る」ことが必要なのだと思います。




長い間「合理的配慮」を敬遠していた私ですがやっと少しは受け入れてもいいのかもしれないと考えられるようになりました。



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【ADHD】うっかりで大学を休学/退学の危機

こんにちは。

 

このブログではADHDラッコ(私)の日常の失敗談とそこからの学び、そして日ごろ行っている「うっかり対策」努力について記事にしていこうと考えています。

 

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今回は前回ちらっと触れた、「授業料免除申請をうっかり出し忘れた」という事件のてんまつと、そこから学んだこと、考えたことについて書いていきたいと思います。

 

事態が発覚したのは10月3日20時30分授業料免除の申請期限から3日が過ぎた夜でした。

 

本当の締め切りは9月30日でしたが、あろうことか私は10月30日が締め切りであると勘違いしていたのです。

 

 

【事態発覚からの大まかな流れ】

 

10月3日 8時30分~

・事態発覚

 

・すでに授業料免除の書類がすべて完璧に揃えられ、記入してあることを確認

 

・事務に電話できる時間ではない/ 今親に電話しても何もできることはないと認識

 

・今晩できることは何もないことを知りながら、なかなか寝付けずそわそわ

 

・明日事務が開く8時ぴったりに大学に赴いて受理を願い出ることを決意

 

10月4日 7時00分~

・7時起床(睡眠時間約3時間)

 

・7時40分 大学までは5分で着くが早めに出発

 

・7時45分大学到着 事務の前で開くのを待つことにしたが、扉の張り紙で事務は8時30分に開くということを知る。

 

・8時30分 事務にすでに書類は完成されていたが締め切りを勘違いしており提出が遅れた旨を伝える。こちらの責任ではあるがどうにか受理してもらえないかと交渉するも受け付けてもらえず。

 

・8時40分 事務の人に授業料支払いの説明を受け、3月末までに授業料を支払わなければ「除籍処分」になると知る。

 

・8時45分 事務の近くにある特別支援学習室のお姉さんに、事件のことを話す

 

・9時00分 特別学習支援室の室長さんに相談することを持ちかけられる。

 

・18時00分 最終的にゼミの先生やコース長などと相談し、どうにかならないか交渉してもらえることになる

 

10月5日

ADHDであることを証明する必要があるためかかりつけの病院へ行き、診断書を作成してもらう。

 

・あとは大学内でどのように話がまとまったかを待つのみ。

 

 

以上がことの顛末でした。

ここからは私の気持ちや考え、学んだことをまじえて書きます。

 

まず、提出期限を勘違いしていたことが発覚した時、ズシリと胸に衝撃が走りました。

「こんなアホな勘違いをする人間が、この世にいるものだろうか」

マリアナ海溝の底に沈んでプランクトンの灰に埋もれて死にたい」

そう思いました。

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そして、半パニックの頭で状況を整理しようと考え、「最悪の未来」と「最高の未来」

を予測し対策を講じることを試みました。

 

◦最悪の未来

最低最悪の事態:申請書類が受理されない→授業料を工面できない→退学→大学中退で就職できず→親にもあきらめられ孤独ニート

 

かなり最悪な事態:申請書類が受理されない→貧乏な親に私のうっかりのせいで約30万の授業料を払わせる。

 

ひどい状況:申請書類が受理されない→授業料が何とかして工面できるめどが出るがバイトなどに毎日いそしまなければならない→親には自分で対処したことで迷惑をかけずに済む。

 

不幸中の幸い:申請書類が受理されない→バイト以外の納得のいく方法で授業料を工面する方法が見つかる→親には自分で対処したことで迷惑をかけずに済む。

 

かなりうれしい状況:申請書類が温情で受理される→しかし今までのように全額免除ではなく半額免除→バイトを増やさなければならない。

 

最高な状況:申請書類が温情で受理される→全額免除を受けることができる。

 

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次に対策です。

STEP1.少しでも状況をよくするために「申請書類が受理される」ことを目指す

そのために

①絶対に申請書類の不備がないよう何度もに直す

②事務が開くと同時に書類提出に赴き誠意を見せる

 

STEP2.申請書類を受け取ってもらえなかった場合を考え、「授業料を親に頼らず何とか工面する方法」を考える。

 

①バイトをしまくって稼ぐ

②事務の人に何らかの救済措置がないか聞く

 

STEP3.「親にへの被害」を低減するための措置を考える。

①自分もバイトでできる限り稼ぐ

②休学して学費を稼ぐ

③事態のてんまつ(書類が受理されるか)が決定すれば直ぐに状況を親に説明する。

 

**********************

 

ここまで考えると、状況がある程度整理して見えてきて、落ち着きを取り戻すことができました。

このことから得た教訓問題発生時には最悪の状況を書き出して対策を講じるべし」ということです。

パニックもおさまり、先が見えてくるので、絶望感や不安、失敗にくよくよする気持ちが少なくなりました。

もちろん、人によるとは思いますが。

 

そして翌朝

気合を入れて7時45分には大学についたのですが、事務が開くのは8時30分だったのでソワソワしながら開くのを待ちました。

その日は書類を出すことばかりに集中していてスマホを家に置き忘れていたので待つのは苦痛でした。

 

事務が開いてすぐに、事情を説明し申請をお願いしたのですが「すでに何人も書類不備や期限に間に合わなかったということで受付を断っているためどうしても受け付けはできない」ということでした。事務として当然の対応だったと思います。

そして、3月30日までに授業料を納付できなければ「除籍処分」。

 

そして、昨日考えた通り「授業料を親に頼らず工面する」ために、事務の方に何らかの救済措置や奨学金などの情報について尋ねました。

 

すると以下のことがわかりました。

・授業料がどうしても支払えない場合「授業料納付猶予申請」をすることで、授業料の支払いを来年9月まで待ってもらえる

 

日本学生支援機構の第二種奨学金(貸与・利子有)を借りて授業料を捻出する手もある。

 

だいぶ希望が見えてきたと思いましたが、やはり受け付けてもらえなかったことにひどくショックを受けて、事務の近くにある特別学習支援室を訪れ、誰かに話して気を楽にしようと考えました。

 

私の話を聞いた特別学習支援室の人は、「室長に相談してADHDであることを事務にも伝えて再交渉してみては」と持ち掛けてくれました。

 

それから一日は慌ただしく過ぎました。

いろいろな方に協力していただいて助けてもらいました。多くの人に自分の状況を説明しなければならず、泣いてしまうシーンも多くありました。

(私は尋常じゃないほどの泣き虫なのです。改善しようと長らく努力しているのですが、その話はまた今度)

 

最終的に、私の在籍しているコース長までもが事務と掛け合ってくれました。

そして(詳しくは来週か再来週に通達されるそうですが)結局は免除してもらうことはできないだろうという結果になりました。

 

ただ、できることはすべてやりつくしたのではないかと思います。完全燃焼です。

 

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しかし、今回のもろもろの話し合いやサポートの中で「ADHDなのでどうにか配慮してくれないか」という合理的配慮の申し出に対して、いろいろ考えることになりました。

それについても書きたいのですが、長くなってしまいそうなので次回の記事に回そうと思います。

 

読んでいただいてありがとうございました。

 


 

 

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【漫画】はじめましてADHDのラッコです。

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このブログでは、↑↑↑↑↑このようなADHDラッコ(わたし)の日々の奮闘(失敗)を紹介しつつ、その中で見つけた教訓対策法、解決しない悩みについて書いていきたいと思っています。(ちなみにこの話も今日の実話です。)

頑張って続けたいと思っているのでよろしくお願いいたします。

 

◆自己紹介と昔語り◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

私は現在20歳の田舎の女子大学生です。

高校三年生の秋、ひたすら受験勉強に邁進していた時期にADHDだという診断を受けました。多動の症状はほとんどないが、注意欠陥の症状が顕著であるという所見でした。

 

当時、故郷である愛媛松山の偉人、秋山好古「天地無私」(天も地もみな平等、努力して自分を磨くべきだ)という言葉をそのまま座右の銘として「みんな平等だから努力して受験も人生も勝ち抜こう」なんて燃え盛っていた私には、その診断はこたえました。

一方で、その診断結果にほっとする自分もいました。日々繰り返される「うっかり」反応の鈍さとの戦いに私は疲れ果てていたのです。

「みんな平等ならば、私は努力が足りないからこんなに鈍くさいんだ。もっと頑張らなきゃ。もっと完璧にすべてをこなせるようになるべきだ。」

いつもいつも、そんな思いと現実とのギャップに打ちのめされる毎日でした。

 

ADHDだとわかってからは、頑なに否定しようとした時期、都合のいい理由にして人生に絶望した時期、薬による治療で解決しようとした時期、など色々な時期がありました。

 

そして、いまになってやっと、「一つ一つの問題に対して対策を打ち出し、自分の生活をマネジメントして「どうやったら将来幸せに生きれるのか」「大学生のいま何ができるのか」を模索し、実行していこう」と前を見据えることができました。

 

このブログは、自分の失敗などの体験(過去のものも最近のものも)を言葉や漫画にして書き表して対策や教訓を考えることで、一歩ずつでも成長していこうと考えて開設したものです。

 

自分勝手なブログですが、意見やアドバイス、感想などをコメントしてくれると嬉しいです。よろしくお願いします。

 

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最後に、ADHDの人間の一発信者として心配な事について、はじめに明言しておこうと思います。

私はADHDと診断を受けましたが、ADHDの代表なわけではありません。

それぞれの方が違う特性をもって、一生懸命生きていらっしゃいます。そのため、私の失敗談や感覚や考え方が、他のADHDの方が抱えていらっしゃるものと同じということはありません。

例えば、私が、読んでくださった方が不快感を持つような「自分の考え方」や「感じ方」について発信していたとしても、それは私の考えであって、ADHDの方全員の考え方ではありません。

その点を考慮に入れたうえで読んでいただければ幸いです。

 

 


 

 

 

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